「登録販売者の勉強、3章のカタカナと漢方の暗記が、まるで呪文のようで心が折れそう…」
あなたも今、試験の最難関である第3章「主な医薬品とその作用」を前に、立ち尽くしていませんか?
ご安心ください。その気持ち、全ての受験生が一度は通る道です。そして、第3章には、丸暗記に頼らない、科学的で効率的な攻略法が存在します。
この記事では、そんな第3章の「なぜ難しいのか」を分析し、具体的な5つのステップで、あなたの記憶に知識を刻み込む方法を徹底解説します。この記事を読み終える頃には、3章が「ただの暗記科目」から「戦略的に得点を稼ぐ科目」へと変わっているはずです。
登録販売者試験の第3章が難しい理由【挫折の原因】

攻略法を知る前に、まずは敵の正体を知りましょう。受験生が3章でつまずく理由は、主に以下の3つです。
1. 圧倒的な暗記量の多さ
かぜ薬、胃腸薬、アレルギー用薬、目薬…。扱う医薬品の種類が非常に多く、それぞれに複数の有効成分が含まれています。全てを完璧に覚えようとすると、その情報量に圧倒されてしまいます。
2. 似たようなカタカナの成分名
「イブプロフェン」と「イソプロピルアンチピリン」、「クロルフェニラミンマレイン酸塩」と「ジフェンヒドラミン塩酸塩」…。呪文のように長くて似通った名前が多く、混乱しやすいのも大きな原因です。
3. 漢方薬・生薬という未知の領域
普段の生活ではあまり馴染みのない漢方薬や生薬の名前、そしてその効能まで覚えなければなりません。西洋薬とは全く異なる概念に、戸惑う方も少なくありません。
これらの困難を乗り越えるため、次の5ステップで学習を進めていきましょう。
【登録販売者 第3章対策】5ステップで効率よく覚える方法

STEP 1:「敵を知る」出題傾向の把握から始める
やみくもにテキストの最初から覚えるのは非効率です。まずは過去問を軽く眺め、頻出分野(かぜ薬、胃腸薬、鎮痛薬など)から手をつけるのが、合格への最短ルートです。
STEP 2:STEP 2:「仲間分け」で情報を整理する

成分は、「作用」でグループ化して覚えましょう。例えば、「抗ヒスタミン成分」という仲間で括れば、様々な薬に共通して「眠気」の副作用があることが、横断的に理解できます。
▼作用別「仲間分け」の例▼
作用(仲間) | 含まれる主な成分 | 主な副作用 |
抗ヒスタミン成分 | ジフェンヒドラミン塩酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩 | 眠気、口の渇き |
アドレナリン作動成分 | プソイドエフェドリン塩酸塩、メチルエフェドリン塩酸塩 | 不眠、動悸、排尿困難 |
抗コリン成分 | ロートエキス、スコポラミン臭化水素酸塩水和物 | 目のちらつき、排尿困難 |
解熱鎮痛成分 | アセトアミノフェン、イブプロフェン、アスピリン | 胃腸障害、腎障害、肝機能障害 |
鎮咳成分(麻薬性) | コデインリン酸塩水和物、ジヒドロコデインリン酸塩 | 眠気、便秘、依存性 |
去痰成分 | グアイフェネシン、ブロムヘキシン塩酸塩、カルボシステイン | 食欲不振、悪心 |
STEP 3:語呂合わせ(ゴロ)をフル活用する

どうしても覚えられない成分名は、語呂合わせの力を借りましょう。
▼漢方・生薬の語呂合わせ(例)▼
漢方・生薬名 | 覚えたいポイント | 語呂合わせ |
葛根湯(かっこんとう) | 体力中程度以上、かぜの初期、頭痛 | 「葛根と、体力あるのに初期に頭痛」 |
小青竜湯(しょうせいりゅうとう) | 体力中程度、うすい水様のたん、鼻炎 | 「小さな青い竜は、うすい水っ鼻」 |
麦門冬湯(ばくもんどうとう) | 体力中程度以下、たんが切れにくい、からぜき | 「麦門で、痰が切れずにどうしようとから咳」 |
麻黄湯(まおうとう) | 体力充実、かぜの初期、さむけ、関節痛 | 「魔王(麻黄)は体力充実、初期から関節痛でさむけがする」 |
乙字湯(おつじとう) | 体力中等度、いぼ痔、きれ痔、便秘 | 「おつじ(乙字)、痔で便秘に苦しむ」 |
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん) | 体力充実、腹部に皮下脂肪が多い、便秘がち | 「暴風(防風)で、脂肪(皮下脂肪)と便秘が通り聖なる地へ」 |
このように、自分で面白い語呂合わせを作ってみるのも、記憶に定着しやすくなるのでおすすめです。
STEP 4:スキマ時間で「一問一答」を繰り返す
テキストを読んでいる時間(インプット)だけでは、知識はなかなか定着しません。重要なのは、問題を解く時間(アウトプット)をどれだけ確保できるかです。
スマートフォンの一問一答アプリや、Web上の無料問題サイトを活用し、通勤時間やお昼休み、寝る前の5分といったスキマ時間で、何度も繰り返し問題を解きましょう。「見る」だけでなく「思い出す」作業を繰り返すことで、記憶は強固になります。

STEP 5:イラスト・図解でイメージ記憶に切り替える
文字だけの暗記に限界を感じたら、ビジュアル(視覚情報)で覚える方法に切り替えましょう。
例えば、簡単な人の体のイラストを描いて、「胃」のあたりに矢印を引き、「胃酸を抑える成分:〇〇」と書き込むだけでも、ただ文字を読むよりずっと記憶に残りやすくなります。「この薬は、体のどこに効くのか」をイメージで捉えることが重要です。

第3章の暗記に役立つおすすめ教材・講座
自力での暗記に限界を感じたら、プロの力を借りるのが一番の近道です。
「どうしても3章が覚えられない…」 そんなあなたには、動画講義で「なぜ、この薬が効くのか」を根本から理解できる、通信講座がおすすめです。
【FAQ】第3章の勉強に関するよくある質問
Q:第3章は、完璧に暗記しないと合格できませんか?
- A:いいえ、完璧を目指す必要はありません。出題頻度の高いAランクの薬から優先的に覚え、Bランク、Cランクは「なんとなく見たことがある」レベルでも大丈夫です。過去問を分析し、力の入れどころを見極めるのが重要です。
Q:漢方・生薬は、範囲が広すぎて「捨て科目」にしても良いですか?
- A:絶対にやめましょう。漢方・生薬は、近年出題数が増加傾向にあり、合否を分ける重要なポイントです。全てを覚える必要はありませんが、頻出の漢方薬(葛根湯、麻黄湯など)の構成生薬や効能は、必ず押さえておきましょう。
まとめ:3章は「整理」と「反復」で攻略しよう

最難関である第3章。
しかし、やみくもに立ち向かうのではなく、戦略を持って臨めば、必ず乗り越えることができます。
今回ご紹介した5つのステップを、もう一度おさらいしましょう。
- 出題傾向を把握し、頻出分野から攻める
- 成分を「作用」で仲間分けして、知識を整理する
- 語呂合わせを積極的に活用し、楽しく覚える
- スキマ時間に一問一答を繰り返し、記憶を定着させる
- イラストや図解で、イメージとして記憶する
3章は確かに大変ですが、ここを乗り越えれば合格はぐっと近づきます。この記事で紹介した方法を一つでも取り入れて、あなたの学習に役立ててみてください。応援しています!