登録販売者の勉強を進めていくと、多くの受験生が「眠くなる…」「やる気が出ない…」と感じる科目。
それが第4章「薬事関係法規・制度」です。
「法律の条文なんて、堅苦しくて頭に入らない」 「いっそ捨て科目にして、他の章の勉強に時間をかけた方がいいかも…」
そんな風に、後回しにしたり、諦めかけたりしていませんか?
それは、非常にもったいないです! 実は、第4章は「なぜ、このルールがあるのか?」という背景を理解すれば、非常に論理的で、一度覚えれば忘れにくい、安定した得点源に変わります。
この記事では、無味乾燥に思える法律や制度を、具体的なイメージと結びつけて、楽しく効率的に覚えるためのコツを伝授します。この記事を読み終える頃には、あなたにとって第4章が「退屈な暗記科目」から「得意な得点源」へと変わっているはずです。
なぜ第4章は「難しい・つまらない」と感じるのか?

攻略法を知る前に、まずなぜ私たちが第4章に苦手意識を持ってしまうのか、その理由を分析しましょう。
理由1:法律特有の、堅苦しい文章表現に慣れていない
「~しなければならない」「~講じなければならない」といった、普段使わない堅苦しい言い回しや、難解な漢字の連続に、脳が拒否反応を起こしてしまうのが一番の理由です。
理由2:身近なイメージが湧きにくい
第2章なら「自分の体」、第3章なら「普段目にする薬」と、身近なものと結びつけてイメージできます。しかし、第4章の「業許可」や「制度」は、普段の生活では意識することが少なく、具体的なイメージが湧きにくいため、記憶に残りづらいのです。
理由3:数字や期間、名称など、正確な暗記が求められる事項が多い
「許可の有効期間は6年」「副作用の報告期限は30日以内」など、正確な数字や期間の暗記が求められます。これらの細かい情報が、学習者の混乱を招きます。
第4章攻略の鍵!「全体像の把握」と「横断的な整理」
では、どうすればこの壁を乗り越えられるのでしょうか。鍵は「全体像の把握」と「情報の整理」です。
攻略法①:「医薬品医療機器等法 第1条」の目的を最初に音読する
まず、テキストの第4章の冒頭にある「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」の第1条(目的)を、声に出して読んでみてください。
ここには、この法律が「何のために存在するのか(保健衛生の向上)」が書かれています。
この大目的を最初に理解することで、この後に続く全ての細かいルールが「ああ、国民の安全を守るために、こういう決まりがあるんだな」と、スッと頭に入ってくるようになります。
攻略法②:3つの「業許可」を、1枚の比較表で覚える

第4章で必ず問われるのが、「店舗販売業」「配置販売業」「卸売販売業」という3つの業許可の違いです。これを一つひとつ覚えようとすると、必ず混乱します。
ここは、自分だけの比較表を作って、横断的に覚えるのが最強の攻略法です。
店舗販売業 | 配置販売業 | 卸売販売業 | |
---|---|---|---|
イメージ | ドラッグストア | 昔ながらの置き薬 | 医薬品の問屋さん |
販売方法 | 店舗での対面販売 | 家庭への訪問販売 | 薬局・薬店への販売 |
扱える品目 | 一般用医薬品すべて | 指定第2類・第2類・第3類 | 全ての医薬品 |
許可権者 | 都道府県知事など | 都道府県知事 | 都道府県知事 |
このように、自分で表にまとめることで、それぞれの違いが明確になり、記憶に定着します。
攻略法③:「情報提供」と「指導」などの類似用語の違いを明確にする
第5章にも関連しますが、「情報提供」「指導」「相談応需」といった、似ているようで違う言葉の意味を正確に理解することが重要です。
- 情報提供: 専門家から、購入者への一方的な説明(義務)
- 相談応需: 購入者からの質問に、専門家が答えること(義務)
- 指導: 要指導医薬品について、薬剤師が対面で行うもの(登録販売者は不可)
これらの違いを意識するだけで、多くの問題をクリアできます。
頻出!「特定販売(ネット販売)」のルールはこう覚える

近年、出題が増えているのが、インターネット販売に関するルールです。 ここは、実際にAmazonや大手ドラッグストアのオンラインサイトを見ながら学習するのがおすすめです。
「レビューの表示義務」「リスク区分の表示」など、テキストで学ぶルールが、実際のサイトでどのように表示されているかを確認すると、「なるほど、このためのルールか」と、生きた知識として記憶できます。
関連知識を深める記事
第4章で学ぶ法律や制度は、登録販売者のキャリア全体に関わる、非常に重要な知識です。 →【登録販売者の実務経験とは】1920時間の壁や管理者要件、証明書のもらい方を徹底解説
→【2025年版】登録販売者の外部研修eラーニング完全ガイド|ログインできない時の対処法から費用まで解説
まとめ:第4章は、ポイントを押さえれば安定した得点源になる
多くの受験生が敬遠しがちな、第4章の攻略法について解説しました。
- まず、法律全体の「目的」を理解する
- 「業許可」などの複雑な項目は、自分で「比較表」を作って整理する
- ネット販売などのルールは、実際のサイトを見てイメージと結びつける
この3つのポイントを意識するだけで、無味乾燥な法律・制度が、意味のある知識として頭に入ってくるはずです。
ライバルと差をつけるチャンスと捉え、第4章を得意科目に変えて、合格を盤石なものにしましょう!